概説 |
痔に用いる坐薬です。痛みやカユミ、腫れや出血などをおさえます。 |
作用 | 炎症をとるヒドロコルチゾンを中心に、数種類の有効成分が配合されています。それらがいっしょに作用することで、効果が高まります。痔の不快な症状がやわらぎ、排便時の肛門の負担も軽くなります。痔の治療に広く処方されています。
- ヒドロコルチゾン..ステロイド薬の一種で、腫れをひく強い作用があります。
- ジブカイン..局所麻酔作用があり、痔の痛みやカユミをとります。
- エスクロシド..出血をおさえます。
- フラジオマイシン..細菌を殺菌する抗生物質です。細菌感染を防ぐ意味合いもあります。
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注意 |

- 【診察で】

- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 患部にウイルスや結核、真菌(カビ)などによる感染症がある場合には用いません。かえって、症状を悪化させるおそれがあるためです。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- 男性の夜間頻尿にデスモプレシン(ミニリンメルト)を使用している場合は併用できません。併用により低ナトリウム血症を起こすおそれがあるためです。
 【使用にあたり】
- 肛門内に挿入する坐薬です。説明書にならって使用してください。
- 使用する前に排便を済ませ、患部を清潔にしておきましょう。
- 入れにくいときは、坐薬の先端に少量の水をつけると滑りがよくなります。
- 使用後はしばらく運動を控え、できるだけ静かにしていましょう。
- おおむね1週間を目安にし、その後の継続は効果と副作用を考慮しながら慎重に決められます。安易な長期使用は控えたほうがよいでしょう。

- 【食生活】

- 痔の治療や予防には、食生活の改善が欠かせません。便通を整え、肛門やその周辺を清潔にたもちましょう。

- 【その他】

- 涼しい所に保管しましょう。もし、夏の暑さで軟化してしまった場合には、先端を下に向けて、冷蔵庫に入れて硬化してから使用してください。
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効能 |
痔核、裂肛の症状(出血、疼痛、腫脹、痒感)の緩解。 |
用法 |
通常成人1回1個を1日1〜3回肛門内に挿入する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用は少ないほうですが、人によっては過敏症状を起こします。もしも、かえって痛みやかゆみが強くなるようでしたら受診してください。
長く続けていると、肛門周囲の真菌(カビ)が増殖してきて、真菌症を起こすことがあります。不潔にしていると生じやすいですから、患部をいつも清潔にしておきましょう。通常の使用範囲でしたら、飲み薬のステロイドにみられる全身の副作用はまずありません。
- 過敏症状(使用部位の発赤、腫れ、かゆみ、刺激感)
- 皮膚感染症の誘発・悪化(真菌症、ウィルス性疾患)
- 傷の治りがかえって遅れる
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