概説 |
トリコモナス腟炎や細菌性腟症を治療するお薬です。 |
作用 | 
- 【働き】

- トリコモナス膣炎は、寄生虫の一種のトリコモナス原虫が膣内で増殖して起こる病気です。外陰部や腟が痛がゆくなったり、おりものが増えたりします。
このお薬は、抗トリコモナス薬です。トリコモナス原虫に対し、殺虫的に作用します。トリコモナス原虫がいなくなれば、それによる不快な症状もなくなります。トリコモナス腟炎のほか、嫌気性菌などによる細菌性腟症にも有効です。

- 【薬理】

- 微生物のなかで還元されニトロソ化合物(R-NO)に変化、これがDNA合成を阻害し、抗原虫・抗菌作用を発揮します。また、反応の途中でフリーラジカルが生成され、微生物のDNAの二重鎖を切断し機能障害を起こすことで、分裂増殖を抑制すると考えられます。一般的な抗生物質とは効きかたが異なり、原虫や嫌気性菌によく効くのが特徴です。
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特徴 | 古くからトリコモナス症に第一選択される特効薬です。2012年に公知申請という特例で、細菌性腟症に対する効能も追加承認されました。膣に直接作用させる膣錠のほか、内用の錠剤もあります。 |
注意 |

- 【診察で】

- アレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
 【使用にあたり】
- 腟内に用いる腟錠です。シートから取り出して腟内にのみ使用してください。ふつう、1日1回寝る前に使用します。治療期間は1〜2週間です。
- 説明書を参考に医師の指示通りに腟内に入れてください。一般的な挿入方法は、まず両足を広げてしゃがみ、人さし指か中指を使って腟内のできるだけ深いところに押し込みます。
- 治療が終わったら、もう一度検査をしてトリコモナス原虫がいないことを確かめます。
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効能 |

- 【効能A】

- トリコモナス腟炎
 【効能B】- <適応菌種>

- 本剤に感性のペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス・フラジリス、プレボテラ・ビビア、モビルンカス属、ガードネラ・バジナリス
- <適応症>

- 細菌性腟症
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用法 |

- 【効能A】

- 通常、成人にはメトロニダゾールとして、1クールとして、1日1回250mgを10〜14日間腟内に挿入する。

- 【効能B】

- 通常、成人にはメトロニダゾールとして、1日1回250mgを7〜10日間腟内に挿入する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用はまずありません。もしも、かえって痛みやかゆみが強くなるようでしたら受診してください。
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