概説 |
筋肉や骨を丈夫にしたり、赤血球を増やすお薬です。 |
作用 | たんぱく同化作用といって、たんぱく質の合成を促進する作用があります。重いケガややけど、消耗性の病気、手術のあとの弱った体の回復を助けます。
そのほか、造血機能をたかめて赤血球を増やす作用もあります。この作用を利用して、再生不良性貧血の治療に用いることがあります。 |
特徴 | 代表的な蛋白同化ステロイド薬です。男性ホルモンに近い薬ですが、男性化作用は弱く、蛋白同化作用が強くなっています。処方頻度は少なく、現在、骨粗鬆症に用いることはまずありません。一般的な病気ではありませんが、軽症の再生不良性貧血の治療に使われることがあります。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
- 妊娠中もしくはその可能性のある人は、医師に伝えてください。妊娠中は使用できません。
- 服用中の薬を医師に教えてください。
- 副作用や注意点についてよく説明を受けておきましょう。

- 【注意する人】

- 前立腺がんのある人は使用できません。そのほか、前立腺肥大、心臓病、腎臓病、肝臓病、糖尿病、子供、高齢の人などは慎重に用います。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- 抗凝血薬のワルファリンの作用を増強することがあります。

- 【使用にあたり】

- 指示どおりに正しくお飲みください。

- 【検査】

- 定期的に決められた検査を受け、効果や副作用をチェックするようにしましょう。肝機能検査をふくめ血液や尿検査、男性では前立腺の検査も必要です。
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効能 |
- 骨粗鬆症。
- 次の疾患による著しい消耗状態//慢性腎疾患、悪性腫瘍、外傷、熱傷。
- 次の疾患による骨髄の消耗状態//再生不良性貧血。
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用法 |
メテノロン酢酸エステルとして、通常成人1日10〜20mgを2〜3回に分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
多めに用いると、男性ホルモンとしての副作用がでやすくなります。にきび、体毛が濃くなる、頭髪の脱毛、性欲の亢進などが出現するかもしれません。
さらに、男性では陰萎、持続性勃起、長期使用で精液の減少、女性では声変わり、生理不順、無月経などもみられます。女性の声変わりは進行すると治りにくいことがあります。変だと思ったら医師に相談してください。
そのほか発疹などの過敏症状がでたり、検査で肝機能値の異常がみつかることがあります。重い肝障害の報告もあるようです。もし、発熱、ひどい倦怠感、皮膚や白目が黄色くなる、といった症状があらわれたら、すぐ医師に連絡してください。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
 【その他】
- 発疹、かゆみ
- 吐き気、吐く
- にきび、多毛、脱毛、性欲の亢進
- 男性の乳房がふくらむ、陰萎、持続性勃起、陰茎肥大、長期使用で精液の減少
- 生理不順、無月経、しゃがれ声(声変わり)、乳房が張る、おりものが増える、陰核肥大
- 肝機能値の異常、むくみ、動悸、息切れ
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