概説 |
胃酸を中和するお薬です。 |
作用 | 胃の粘膜が弱ると、胃酸の刺激で、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を起こしやすくなります。このお薬は、胃酸を中和する速効性の制酸薬です。胃酸過多による胃腸症状に使用されています。ほかに、痛風の治療において、尿をアルカリ性にして尿酸の排泄をスムーズにするのにも用います。 |
特徴 | 昔からある制酸薬で、もっとも古典的な胃薬です。一時的にスッキリしますが、持続性はなく病気を治す効果はあまりありません。胃潰瘍などには、治療効果の高い他の新薬を用いることが多く、処方機会は減っています。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。病気によっては症状を悪化させるおそれがあります。
- 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 塩分が多く含まれるので、高ナトリウム血症、浮腫、妊娠高血圧症候群などで塩分摂取制限が必要な場合は禁止です。高血圧や心臓病、腎臓病などのある人も慎重に用いる必要があります。胃潰瘍にはあまり向きません。
- 適さないケース..塩分摂取制限の必要な人。
- 注意が必要なケース..高血圧、心臓病、腎臓病、重い消化管潰瘍のある人など。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- カルシウム(Ca:1日1g以上)や、牛乳(1日1リットル以上)の大量摂取は控えましょう。この薬の影響で、ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)を起こすおそれがあります。
- 膀胱炎などに用いるヘキサミン注射液の効果を減弱させるおそれがあります。

- 【使用にあたり】

- 決められた飲み方を守ってください。症状によって飲み方が違います。
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効能 |
 【経口】
- 次の疾患における制酸作用と症状の改善//胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)。
- アシドーシスの改善、尿酸排泄の促進と痛風発作の予防。

- 【含嗽・吸入】

- 上気道炎の補助療法(粘液溶解)。
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用法 |

- 【経口】

- 通常、成人1日3〜5gを数回に分割経口服用する。

- 【含嗽・吸入】

- 含嗽、吸入には1回量1〜2%液100mLを1日数回用いる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用はまずありません。ただ、多めの量を飲み続けると、体内の塩分が増え、血圧が上がったり、むくみを生じる可能性があります。もともと、高血圧や心臓病、腎臓病などのある人は注意してください。
- 一過性の吐き気、むかつき、おなかの膨満感
- 長期大量服用で、血圧上昇、むくみ
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