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成分(一般名) パンクレリパーゼ
製品例 リパクレオン顆粒300mg分包、リパクレオンカプセル150mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 健胃消化剤/消化酵素剤/膵消化酵素補充剤

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 食べ物の消化を助けるお薬です。膵外分泌機能不全に用います。
作用

【働き】

消化酵素は、食べ物を消化するための酵素です。膵臓でつくられ十二指腸に分泌されたあと、食べ物を吸収しやすく分解します。膵臓に問題が生じ、この消化酵素が著しく不足すると、食物の消化吸収がうまくできなくなります。軟便や下痢を起こしやすくなり、さらには栄養不良、体重減少、体力低下をもたらします。このような状態が、膵外分泌機能不全です。

このお薬は、そのような膵外分泌機能不全に対し、膵酵素補充療法として用います。配合成分のパンクレリパーゼは、酵素活性が非常に高い選りすぐりの消化酵素です。脂肪やたんぱく質、脂溶性ビタミンなど各種栄養素の消化吸収を改善するとともに、長期的には栄養障害や体重減少の解消につながるものと考えられます。適応となるのは、慢性膵炎、膵切除、膵嚢胞線維症などにより膵外分泌機能不全を起こしている場合です。

【臨床試験】

病状が進んだ慢性膵炎、または膵臓を切除した患者さん62人による臨床試験がおこなわれています。くじ引きにより半分の人(32人)はこの薬を、もう半分の人(30人)はプラセボ(にせ薬)を服用し、膵酵素補充療法としての効果を比較する試験です。服用期間は1週間、効果の判定は脂肪摂取量と便中脂肪排泄量の差から求める脂肪吸収率の服用前後の変化量でおこないます。

その結果、この薬を飲んでいた人達の脂肪吸収率は78%(服用前51%、変化量27)、プラセボの人達で59%(服用前50%、変化量9)でした。 この薬のほうが脂肪吸収率がずっとよくなり、膵酵素補充療法として有用なことが確認できたわけです。また、1年間にわたり栄養状態や体重を調べたところ、それらが次第に改善し維持される傾向にあることが示されました。
特徴
  • パンクレリパーゼを配合した膵消化酵素補充薬です。パンクレリパーゼは、ブタの膵臓からパンクレアチンを高度に抽出・精製した高力価製剤です。従来のパンクレアチンと比較して、リパーゼは約8倍、プロテアーゼは約7倍、アミラーゼは約7倍の酵素活性を示します。このため、今までのよな大量投与を必要としません。
  • 胃液で分解されないように腸溶性コーティングされ、また十二指腸に排出されるのに最適な粒径に設計されています。このような製剤特性から、パンクレリパーゼの優れた消化作用が効率的に発揮されるものと考えられます。
注意

【診察で】

アレルギーのある人は、医師に報告しておきましょう。

【注意する人】

豚のたん白質にアレルギーのある人は飲んではいけません。

【使用にあたり】
  • 通常、服用量は1回600mg(4カプセル、2包)、服用時間は1日3回食直後です。ただし、年齢や体重、食事量、食事内容、食事回数によって変わりますので、医師の指示通りにしてください。
  • 消化薬ですので、食後すぐの服用が合理的です。食後あまり時間をあけてしまうと意味がありません。
  • 噛んだり、砕いたりしないで、十分な水で飲み込んでください。顆粒剤は、飲み残しが口内に残らないように注意しましょう。
  • 吸湿により酵素活性が低下しますから、湿気を避けて保管してください。また、服用直前まで、顆粒はアルミ分包、カプセルはシートから取り出さないでください。
効能 膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充
  • 注意:非代償期の慢性膵炎、膵切除、膵嚢胞線維症等を原疾患とする膵外分泌機能不全により、脂肪便等の症状を呈する患者に投与すること。
用法 通常、パンクレリパーゼとして1回600mgを1日3回、食直後に経口服用する。なお、患者の状態に応じて、適宜増減する。
  • 注意:用法・用量の調整に際しては、患者の年齢、体重、食事量、食事内容、食事回数等を考慮すること。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 副作用は少ないほうです。栄養状態の改善とともに、人によっては血糖値が多少上がることがあります。吐き気や下痢もみられますが、もともとの胃腸症状が残っているのかもしれません。万一、発疹やかゆみなどのアレルギー症状があらわれたら、飲むのをやめて受診してください。

  • 高血糖、糖尿病の悪化
  • 吐き気、吐く、おなかの張り・ゴロゴロ、下痢、便秘、食欲不振、腹痛
  • かゆみ、発疹、じん麻疹

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。