概説 |
胃の粘膜を丈夫にするお薬です。胃潰瘍の治療に用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- 胃の粘膜が弱ると、胃酸の刺激で、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を起こしやすくなります。
このお薬は、胃の粘膜を丈夫にします。そして、胃酸に対する抵抗力を高め、胃炎や胃潰瘍の治りをよくします。また、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防します。

- 【薬理】

- 局所ホルモンの“プロスタグランジン”と同様の作用をします。胃を守る粘液を増やしたり、胃粘膜の血流をよくする作用です。また、胃酸の分泌をおさえる作用もあります。
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特徴 |
- プロスタグランジン系の「防御因子増強薬」です。とくに、プロスタグランジンの低下をともなう胃潰瘍に適します。
- 同系としては作用が強いほうで、胃粘膜防御作用のほか、胃酸分泌抑制作用もあります。
- 他の強力な胃酸分泌抑制薬(H2ブロッカー、PPI)と併用することが多いです。また、鎮痛薬などによる胃の荒れを予防する目的で、いっしょに処方されることもあります。
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注意 |
 【診察で】
- 妊娠中の人、またその可能性のある人は医師に伝えください。妊娠中は使用できません。
- 服用中の薬は、医師に伝えましょう。

- 【注意する人】

- 妊娠中は使用できません。

- 【使用にあたり】

- 指示どおりにお飲みください。ふつう、1日2回朝夕に飲みます。他の薬と併用することも多いです。

- 【妊娠・授乳】

- 子宮を収縮させ流産を起こすおそれがあります。そのため、妊娠中は禁止です。

- 【備考】

- 潰瘍の多くは、胃に住み着く「ピロリ菌」が原因。ピロリ菌を除菌すれば、難治性の潰瘍でも、たいてい完治できます。再発を繰り返す場合は、医師と相談のうえ除菌療法を試みるとよいでしょう。
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効能 |
胃潰瘍。 |
用法 |
通常、成人はエンプロスチルとして1日量50μgを2回(朝、タ)に分けて経口服用する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
わりと多いのは、軟便や下痢、吐き気や腹痛です。軟便くらいでしたら心配ないですが、下痢が続くときは早めに受診してください。重い副作用はまずありません。
- 下痢、腹痛、吐き気、腹部膨満感
- 発疹、肝機能値の異常
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