概説 |
アレルギーを抑えるお薬です。喘息の治療に用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- 喘息の発症には、ヒスタミンやロイコトリエンなどいろいろなアレルギーの関連物質が関与しています。このお薬は、そのような物質が出てくるのを抑え、喘息発作を起こりにくくします。

- 【薬理】

- 気道に存在する免疫系のマスト細胞に作用し、ヒスタミン等の化学伝達物質の遊離を抑制します。そのような作用から化学伝達物質遊離抑制薬(ケミカルメディエーター遊離抑制作用)と呼ばれています。
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特徴 |
- 抗アレルギー薬のうちの「化学伝達物質遊離抑制薬」に分類されます。この系統の草分け的な薬で、吸入薬として喘息の治療に古くから使われています。電動式ネブライザーを用いる吸入液と、口にくわえて直接吸入できるエアロゾルがあります。
- 予防薬です。速効性はなく、起こっている発作を止めるのには向きません。
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注意 |

- 【診察で】

- 正しい吸入方法の説明を受けておきましょう。
 【使用にあたり】
- アンプルの吸入液は電動式ネブライザーを用いて吸入します。
- 携帯用のエアロゾルは、説明書にそって正しく吸入してください。新しいボンベは、最初の4噴霧分は吸入せず空気中に空噴霧します。
- 予防薬として毎日規則的に吸入します。十分な効果がでるまでに数週間かかります。
- 起きている喘息発作を止めることはできません。発作時には他の速効性の吸入薬(気管支拡張薬)を使ってください。
- 喘息発作がたびたび起こる場合は早めに受診しましょう。

- 【食生活】

- アレルギーは花粉やほこり、ダニやカビなどで生じます。原因がはっきりしたら、その原因物質(抗原)をできるだけ避け、また取り除くようにします。
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効能 |
気管支喘息 |
用法 |

- 【吸入液】

- 朝、昼及び就寝前ないしは朝、昼、夕及び就寝前1回1アンプル(クロモグリク酸ナトリウムとして20mg)ずつ、1日3〜4アンプルを電動式ネブライザーを用いて吸入する。症状の緩解が得られれば、その後の経過を観察しながら1日2〜3アンプルに減量すること。

- 【エアロゾル】

- 1回2噴霧(クロモグリク酸ナトリウムとして2mg)、1日4回(朝、昼、夕及び就寝前)吸入する。症状の緩解が得られれば、その後の経過を観察しながら1日2〜3回に減量すること。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
安全性が高く、副作用はほとんどありません。ときに、刺激を感じることがありますが、たいてい心配いりません。気になるときは吸入後に水を飲むとよいでしょう。
ごくまれですが、かえって喘息発作を誘発してしまうことがあります。そのほか、PIE症候群(アレルギー性の肺炎)やアナフィラキシー様症状(重いアレルギー症状)の報告もあります。これらは、きわめてまれな副作用ですが、初期症状に念のため注意してください。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 喘息発作の誘発..咳込む、ぜいぜいする、息をするときヒューヒュー音がする、息切れ、呼吸しにくい。
- 肺の異常(PIE症候群)..咳、痰、息苦しさ、発熱。
- アナフィラキシー様症状..じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しい(ゼーゼー)。
 【副作用】
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