PR おくすり 110番

成分(一般名) ボセンタン
製品例 トラクリア錠62.5mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他の循環器官用薬/その他/エンドセリン受容体拮抗薬

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 血管の働きを改善するお薬です。肺動脈性肺高血圧症の治療に用います。
作用

【働き】

肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、心肺間の肺動脈の圧力が異常に高まり、心臓や肺の調子が悪くなる病気です。ひどい呼吸困難(息切れ)をともない、予後も好ましくありません。

このお薬は、そのような肺動脈性肺高血圧症の治療に用います。肺動脈圧を低下させ、肺の血行をよくして、呼吸困難や運動耐容能を改善します。病気の進行を遅らせる効果も期待できます。

【薬理】

エンドセリンという体内産生物質をブロックする作用があります。エンドセリンは、血管の収縮と拡張の調整役をしていますが、病的な血管に対しては、過度な血管収縮や細胞増殖をもたらし、心臓や肺に悪い影響をおよぼします。

この薬の効果は、そのエンドセリン受容体拮抗薬作用に基づきます。つまり、エンドセリン受容体に結合し、その働きを遮断するわけです。そして、エンドセリン上昇にともなう血管収縮や細胞の増殖・肥大化など種々の有害作用を抑制します。
特徴肺動脈性肺高血圧症に適応する新しいタイプの治療薬です。その作用機序からエンドセリン(ET)受容体拮抗薬と呼ばれています。WHO機能分類クラスIIIおよびIVの重症例にだけ適応します。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。
  • 妊娠中もしくはその可能性のある人、また授乳中の人は医師に伝えてださい。妊娠中は使用できません。

【注意する人】

肝臓の悪い人は使用できないことがあります。妊娠中は禁止です。

  • 適さないケース..中程度から重い肝臓病のある人、妊娠中。
  • 注意が必要なケース..肝機能値の悪い人、低血圧、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

いろいろな薬と相互作用を起こしやすい性質があります。飲み合わせによっては、薬の副作用がでやすくなります。服用中の薬は必ず医師に報告しておきましょう。また、別の病院で診察を受けるときも、この薬を飲んでいることを伝えてください。

  • 免疫抑制薬のシクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)とタクロリムス(プログラフ)との併用は禁止されています。併用により、この薬の血中濃度が上昇し、重い副作用を起こすおそれがあります。
  • 血糖降下薬のグリベンクラミド(オイグルコン、ダオニール)も禁止です。肝臓の副作用がでやすくなるためです。
  • 血栓の薬のワルファリン(ワーファリン)の効果を減弱させるおそれがあります。併用に際しては、ワルファリンの用量を慎重に調整する必要があります。そのほか、抗真菌薬のフルコナゾール(ジフルカン)、スタチン系コレステロール低下薬(メバロチン等)、結核の薬のリファンピシン(リマクタン等)、高血圧の薬のカルシウム拮抗薬(アダラート等)、経口避妊薬など、注意を要する薬がたくさんあります。
  • グレープフルーツジュースは飲まないでください。この薬の血中濃度が上昇し、副作用がでるかもしれません。
  • セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品はとらないでください。この薬の作用を弱めるおそれがあります。

【使用にあたり】
  • 病状や体重、また治療方針によって飲み方が違います。決められた飲み方を守りましょう。
  • 一般的には、はじめの4週間は1日2回朝夕食後に1回1錠を飲みます。副作用の問題がなければ、その後1回2錠に増量します。肝機能値が悪化する場合は、いったん減量して様子をみることがあります。

【検査】

副作用や効果をチェックするため、定期的に検査を受けなければなりません。とくに肝機能検査と血液検査が重要です。女性では、必要に応じて妊娠検査をおこないます。

【妊娠・授乳】

服用中、女性は妊娠をさける必要があります(避妊薬単独での避妊はさける)。それでも、妊娠の可能性がでてきたら、直ちに医師に連絡してください。

【食生活】

タバコは病状を悪化させますし、この薬の作用を弱めます。タバコを吸っている人は、禁煙に挑戦してみましょう。

【備考】

“肺動脈”は心臓から肺に血液を送る血管です。肺動脈性肺高血圧症は、何らかの原因でその末梢の小動脈の内腔が狭くなり、血管抵抗が増大することで発症します。

肺動脈性肺高血圧症は、さらに大きく2つに分かれます。原因がわからない原発性肺高血圧症と、別の病気から続発する二次性の肺高血圧症の2つです。この薬の有効性が確認されているのは、原発性肺高血圧症と膠原病に伴う肺高血圧症になります。
効能 肺動脈性肺高血圧症(WHO機能分類クラスIII及びIVに限る)。
  • WHO機能分類はNYHA(New York Heart Association)心機能分類を肺高血圧症に準用したものである。
用法 通常、成人は、服用開始から4週間は、ボセンタンとして1回62.5mgを1日2回朝夕食後に経口服用する。服用5週目から、ボセンタンとして1回125mgを1日2回朝夕食後に経口服用する。なお、用量は患者の症状、忍容性などに応じ適宜増減するが、最大1日250mgまでとする。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 頭痛が3人に1人くらいの割合で起こります。ほかには、けん怠感や筋肉痛、めまいの頻度が高いほうです。また、検査で肝機能値の異常や、貧血(ヘモグロビン減少)がみつかることも多いです。

肝機能値が悪化する場合、重い肝障害へ移行しないように、いったん減量ないし休止して様子をみます。肝障害の臨床症状として、食欲不振や吐き気、発熱、皮膚や白目が黄色くなる、疲労などがあげられますので注意してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。
  • 重い貧血..息切れ、めまい、顔色が悪い。
  • 血小板減少症..皮下出血(血豆・青あざ)、歯肉出血、血尿、血が止まりにくい。

【その他】
  • 頭痛、筋肉痛、けん怠感
  • めまい、ほてり、潮紅、動悸、低血圧
  • 肝機能異常、ヘモグロビン減少

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。