概説 |
血液中のコレステロールや中性脂肪を減らすお薬です。血行をよくする作用もあります。 |
作用 | 
- 【働き-1】

- 高脂血症は、血液中のコレステロールや中性脂肪が多すぎる状態です。自覚症状がなくても、長い間に動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞の原因にもなりかねません。このお薬でコレステロールや中性脂肪を減らせば、将来起こるかもしれない心筋梗塞の危険性を少なくすることができます。

- 【働き-2】

- 末梢の血管を広げて血流をよくします。そうすることで、血行障害による手足の冷えやしびれを改善します。レイノー病、閉塞性動脈硬化症(ASO)などに用います。ただし、対症療法薬ですので病気そのものを治すことはできません。
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特徴 |
- ニコチン酸誘導体です。高脂血症を改善する作用と、血行をよくする作用があります。
- 総コレステロールと中性脂肪の両方を減少させます。いわゆる悪玉コレステロールが減る一方、善玉コレステロールはむしろ増加します。また、コレステロールの一種リポプロテイン(a)を低下させる働きもあります。ニコチン酸はビタミンBの一種で、副作用も少なく長期服用も安心です。
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注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は、医師に伝えておきましょう。
- 服用中の薬は、医師に伝えましょう。

- 【注意する人】

- 重い低血圧や出血のある人は、使用できないことがあります。糖尿病や痛風がある場合も、病状を悪化させるおそれがあり、慎重に用います。
- 適さないケース..重い低血圧、出血のある人。
- 注意が必要なケース..糖尿病、痛風、肝臓病、消化性潰瘍、透析を受けている人など。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- スタチン系のコレステロール低下薬といっしょに飲むと、「横紋筋融解症」という筋肉の副作用がでやすくなる可能性があります。とくに、腎臓の悪い人や高齢の人は注意してください。
 【使用にあたり】
- 指示どおりに正しくお飲みください。長期に飲み続けることが多いです。
- 食後すぐに飲むとよいでしょう。空腹時に飲むと、顔が赤くなったり、ほてりがでやすいです。
- 少量から開始し、段階的に増量することがあります。徐々に体を慣らすことで、潮紅の副作用が少なくなります。
- 潮紅の予防目的で、少量のアスピリンと併用することがあります。
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効能 |
- 高脂質血症の改善。
- 次の疾患に伴う末梢循環障害の改善//ビュルガー病、閉塞性動脈硬化症、レイノー病及びレイノー症候群。
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用法 |
通常、ニセリトロールとして、1日量750mgを毎食直後3回に分割経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
顔が赤くなったり、ほてることが多いです。このような「潮紅」は、血管拡張作用によるもので、それほど心配いりません。徐々に慣れてくるものですが、ひどいときは早めに受診してください。重い副作用はまずありません。
- 潮紅(体や顔が赤くなる)、ほてり、かゆみ
- 頭痛、めまい
- 発疹、じん麻疹
- 食欲不振、吐き気、吐く、下痢
- 血糖値上昇、尿酸値上昇
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