概説 |
血管を広げ血流をよくするお薬です。狭心症の治療に用います。また、蛋白尿を減らす働きもあります。 |
作用 | 
- 【働き】

- 血管を広げて血流をよくしたり、血管のなかで血液が固まるのを防ぐ作用があります。おもに、狭心症など虚血性心疾患の治療に用います。そのほか腎臓病における蛋白尿を改善する目的で使用することがあります。
 【薬理】
- 冠循環改善作用..心臓のまわりの心筋を養う血管を広げます。これにより、心筋の酸素不足や栄養不足を防ぎ、心筋を保護します。
- 抗血小板作用..血小板の働きをおさえ、血液が血管内で固まるのを防ぎます。血栓や塞栓の予防につながります。
- 尿蛋白減少作用..糸球体血管に血小板が付着・凝集するのを防ぎ、尿蛋白を減少させます。
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注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は、医師に伝えておきましょう。
- 服用中の薬は、医師に伝えてください。

- 【注意する人】

- 不安定狭心症など症状の重い心臓病には慎重に用います。かえって症状を悪化させるおそれがあります。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- 飲み合わせに注意する薬があります。飲み合わせによっては、副作用がでやすくなります。服用中の薬は市販薬も含め、医師に報告しておきましょう。
- 他の降圧薬や利尿薬と併用するときは、血圧の下がりすぎに注意します。
- アスピリンなど一部の解熱・鎮痛薬との併用により、出血の副作用がでやすくなるかもしれません。
- 飲酒は控えましょう。アルコールは、めまいや動悸などの副作用を強めます。
 【使用にあたり】
- 決められた飲み方、服用量を守ってください。
- 単独では弱いので、他の薬の併用することが多いです。
- 狭心発作時に急に飲んでも、よい効果は望めません。発作時には、他の速効性の舌下錠や舌下スプレーを用います。

- 【検査】

- 尿蛋白で用いる場合は、腎機能の検査が欠かせません。決められた検査を受けるようにしましょう。
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効能 |
- 狭心症、その他の虚血性心疾患(心筋梗塞を除く)。
- 次の疾患における尿蛋白減少//腎機能障害軽度〜中等度のIgA腎症。
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用法 |
- 狭心症、その他の虚血性心疾患(心筋梗塞を除く)に用いる場合には1回ジラゼプ塩酸塩水和物として50mgを1日3回経口服用する。
- 腎疾患に用いる場合には1回ジラゼプ塩酸塩水和物として100mgを1日3回経口服用する。年齢及び症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用の少ない安全性の高いお薬です。まれに、頭痛や頭重感、めまい、のぼせ、動悸などを起こすことがあります。もし、かえって胸の痛みや圧迫感がひどくなるようでしたら、すぐに受診してください。
- 頭痛、頭重感、めまい、のぼせ感
- 動悸、頻脈、胸の圧迫感・違和感
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