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成分(一般名) エサキセレノン
製品例 ミネブロ錠1.25mg~2.5mg~5mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 降圧剤/アルドステロン阻害薬/選択的ミネラルコルチコイド受容体ブロッカー

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 血圧を下げるお薬です。高血圧症に用います。
作用

【働き】

おもに腎臓に作用し、体の余分な塩分(ナトリウム)を水分とともに尿中に排出します。その結果、むくみがとれ血圧が下がります。血圧を適切に保てば、将来起こるかもしれない脳卒中や心臓病、腎臓病を防ぐことにつながります。

【薬理】

血圧上昇に関係するホルモンの一種‘アルドステロン’の働きを抑える作用かあります。アルドステロンは体の塩分や水分の調整役をしていますが、働きすぎると塩分が体にたまり、血圧上昇や浮腫を招きます。さらに、心臓や血管などの臓器障害にも関与し、心不全の発症や悪化要因にもなりかねません。

この薬は、アルドステロンの作用起点である腎臓尿細管のミネラルコルチコイド受容体に結合し、アルドステロンの働きを阻害します。結果として、塩分と水分の再吸収が抑えられ、血圧の低下にもつながるのです。臓器保護作用もあるとされ、心臓や血管の線維化、心肥大、腎障害などの進展抑制も期待できます。

【臨床試験】

既存薬のエプレレノン(セララ)との比較試験が行われています。エプレレノンは実績豊富な同類(MRAs)の降圧薬です。参加したのは中等度以下の本態性高血圧症の患者さん約1000人。3つのグループに分かれ、306人はこの薬を低用量(2.5mg)服用、別の322人は高用量(5mg)服用、残りの316人はエプレレノンを通常量(50mg)服用します。そして、3カ月後の血圧の変化量を調べ、対照薬のエプレレノンに劣らない降圧効果があるのかを確かめるのです。

その結果、この薬を低用量飲んでいた人達の収縮期(上)の血圧は平均14(155→141)下がり、拡張期(下)の血圧は7(98→91)下がりました。また、高用量の人達は、収縮期が17(155→138)、拡張期が8(98→90)下がりました。一方、エプレレノンの人達は、収縮期が12(155→143)、拡張期が6(98→92)下がりました。低用量、高用量ともにエナラプリルに劣らない降圧効果が示され、この薬の有効性が証明されたのです。副作用については、高カリウム血症の発現率がエプレレノンより高い傾向があったものの、適正な患者選択や頻回な検査の実施により安全性が確保できると判断されました。
特徴
  • 非ステロイド型のミネラルコルチコイド受容体拮抗薬です。略してMR拮抗薬。アルドステロンの働きを阻害することからアルドステロン阻害薬とか抗アルドステロン薬と呼ばれることもあります。なお、同じMR拮抗薬としてエプレレノン(セララ)が発売済みです。古くからカリウム保持性利尿薬に分類されるスピロノラクトン(アルダクトンA)も同類です。
  • 旧来のスピロノラクトンとの違いは、受容体選択性が高いという点です。ミネラルコルチコイド受容体にだけ選択的に結合するので、他のホルモン系受容体への影響がなく、内分泌系・性腺系の副作用(女性化乳房、月経異常、勃起不全)がみられません。このような特性から、選択的MR拮抗薬とされます。
  • 重度の腎障害がある場合は使用できませんが、中等度までの腎障害や、アルブミン尿または蛋白尿を伴う糖尿病の患者さんに対しては使用可能です(エプレレノンは禁忌)。ただし、高カリウム血症の副作用がエプレレノンより多い傾向がみられます。高カリウム血症の発現には十分な注意が必要です。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は、医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

高カリウム血症のある人は避けなければなりません。腎臓が悪いと高カリウム血症を起こしやすいので、病状によっては使用できません。

  • 適さないケース..高カリウム血症、重い腎臓病
  • 注意が必要なケース..腎臓病、重い肝臓病、アルブミン尿または蛋白尿を伴う糖尿病、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。飲み合わせによっては、高カリウム血症の副作用がでやすくなります。使用中の薬は、市販薬をふくめ必ず医師に報告しましょう。

  • 同類の利尿薬であるスピロノラクトン(アルダクトンA)やトリアムテレン(トリテレン)とは併用できません。
  • カリウム製剤とは併用できないことになっています(原発性アルドステロン症に対し例外的に併用されるかもしれません)。よく使用されるカリウム製剤に、スローケー、グルコンサンK、アスパラなどがあります。
  • 併用のさい、高カリウム血症に注意が必要なのが、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)です。配合剤をふくめ多種多様な製剤がこれに当たります。代表的なのが、カプトリル、レニベース、アデカット、タナトリル、コナン、エースコール、コバシル、ゼストリル、ロンゲス、ブロプレス、ディオバン、ニューロタン、オルメテック、ミカルディス、イルベタン、アバプロ、アジルバ、プレミネント、エカード、コディオ、ミコンビ、イルトラ、ユニシア、エックスフォージ、ミカムロ、アイミクス、レザルタス、アテディオ、ザクラス、ミカトリオなどです。
  • ほかにもカリウム貯留作用をもつ薬剤として、降圧薬のアリスキレン(ラジレス)、免疫抑制薬のシクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)やタクロリムス(プログラフ)、月経困難症治療薬のドロスピレノン(ヤーズ)などがあります。併用のさいは、高カリウム血症の発現に十分注意しなければなりません。
  • この薬の血中濃度を上昇させる薬剤(CYP3A4阻害薬)として、抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)、フルコナゾール(ジフルカン)やボリコナゾール(ブイフェンド)、マクロライド系抗生物質のクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)やエリスロマイシン(エリスロシン)などがあります。効きすぎによる、高カリウム血症に注意が必要です。
  • 逆に、血中濃度を低下させる薬剤に、結核・抗酸菌症治療薬のリファンピシン(リファジン)とリファブチン(ミコブティン)、抗けいれん薬のフェノバルビタール(フェノバール)やフェニトイン(アレビアチン、ヒダントール)、カルバマゼピン(テグレトール)、ステロイド薬のデキサメタゾン(デカドロン、レナデックス)などがあります。薬ではありませんが、健康食品のセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)にも同様の性質があります。
  • 抗炎症・鎮痛薬(ボルタレン、ロキソニン等)は、この薬の効果を減弱したり、副作用を強めるおそれがあります。
  • 気分安定薬のリチウム(リーマス)と併用する場合は、リチウム中毒の発現に注意が必要です。
  • 飲酒は控えてください。頭痛、めまいや立ちくらみが起きやすくなります。

【使用にあたり】
  • 症状や体質により、用法・用量が違います。腎臓が悪い人や高齢の人は、少な目になることがあります。また、血清カリウム値の検査結果によっては、用法・用量の調節が必要です。必ず医師の指示どおりにしてください。
  • 飲み忘れた場合、その日のうちなら 、すぐにその分を飲んでください。翌日に気づき次に飲む時間が近い場合は、忘れた分は抜かし、次の通常の時間に1回分を飲んでください。決して2回分を一度に飲んではいけません。
  • 他の降圧薬や利尿薬と併用することが多いです。降圧薬としては、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、β遮断薬、カルシウム拮抗薬などがあげられます。また、利尿薬としてサイアザイド系またはループ系利尿薬と併用することがあります。

【検査】

定期的に検査を受けてください。血液中の電解質をはじめ、腎臓や肝臓に異常がないか調べます。とくに重要なのが血清カリウム値です。

【食生活】
  • 飲みはじめに、めまいや立ちくらみを起こしやすいです。急に立ち上がらないで、ゆっくり動作しましょう。また、車の運転や高所作業には十分注意してください。
  • 健康食品やハーブティーとして販売されているセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)の飲食はしないでください。この薬の効果が減弱するおそれがあるからです。
  • 本態性高血圧症では、生活習慣の見直しも大切。減塩などの食事療法、運動療法、肥満があれば体重を落とすだけでも血圧が下がるものです。軽い高血圧であれば、薬をやめられることもあります。できたら簡易血圧計で自宅で血圧測定をおこない、適切に血圧がコントロールされているかチェックすることをおすすめします。
効能 高血圧症
用法 通常、成人はエサキセレノンとして2.5mgを1日1回経口服用する。なお、効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる。
  • [注意1]本剤の投与中に血清カリウム値が5.0mEq/Lを超えた場合には減量を考慮し、5.5mEq/L以上の場合は減量ないし中止し、6.0mEq/L以上の場合には直ちに中止すること。
  • [注意2]中等度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある患者及びアルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者では、1.25mgを1日1回投与から開始し、血清カリウム値など患者の状態に応じて、投与開始から4週間以降を目安に2.5mgを1日1回投与へ増量する。効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる(臨床試験で実施された血清カリウム値及びeGFRに基づく調節については「臨床成績」の項参照)。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 高カリウム血症になることがあります。血液のカリウム分が多すぎる状態です。ひどくなると、精神変調をきたしたり、不整脈を起こします。予防のため、定期的に血液検査を受けることが大事です。そうすれば安心です。

そのほか、人によっては頭痛やめまい、疲労感などがあらわれるかもしれません。多くは降圧作用に基づくもので重症化することはまずないと思います。つらいときは医師とよく相談してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 高カリウム血症..だるい、手や唇のしびれ、脱力、吐き気、下痢、息切れ、脈拍低下、脈の乱れ、不安感、取り乱す、けいれん。

【その他】
  • 頭痛、めまい、疲労感、血圧低下
  • 血清カリウム値上昇

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。