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成分(一般名) ソタロール塩酸塩
製品例 ソタコール錠40mg~80mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 不整脈用剤/クラス3/不整脈治療剤

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 脈のリズムを整えるお薬です。重い不整脈の治療に用います。
作用不整脈は、脈拍をコントロールする刺激伝導系の不調から心臓の鼓動のリズムが乱れる病気です。脈拍が多すぎたり、逆に少なかったり、不規則になったりします。

このお薬は抗不整脈薬です。心臓の刺激伝導系の異常な電気の流れをしずめる働きをします。効果が非常によく、他の薬が効かない重い不整脈にも有効です。
特徴旧来のVaughan Williams分類の「3群」に属します。非常に強力な抗不整脈作用がある反面、新たな不整脈や心不全を起こしやすいのが欠点です。日本では、専門医により、他の薬が無効な致死的な不整脈にがぎり用いることになっています。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬は、医師に伝えてください。
  • 副作用を含め、この薬についてよく説明を受けておきましょう。

【注意する人】

脈拍の少ないタイプの不整脈には向きません。かえって病状を悪化させるおそれがあります。喘息のある人も禁止されています。

  • 適さないケース..重い心不全、重い心臓の刺激伝導障害のある人、重い腎臓病、喘息のある人など。
  • 注意が必要なケース..基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)、心臓の刺激伝導障害、心不全、糖尿病、腎臓の働きの悪い人、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。飲み合わせによっては、副作用がでやすくなります。服用中の薬は、医師に報告しておきましょう。

  • 抗菌薬のモキシフロキサシン(アベロックス)、勃起不全治療薬のバルデナフィル(レビトラ)、乳がん治療薬のトレミフェン(フェアストン)、多発性硬化症治療薬のフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)、さらにはゴーシェ病に用いるエリグルスタット(サデルガ)との併用は禁止されています。併用により新たな不整脈など重い副作用がでやすくなるためです。
  • 他の抗不整脈薬や降圧薬、利尿薬との併用により、副作用が強まるおそれがあります。ジルチアゼム(ヘルベッサー)、ベラパミル(ワソラン)、β遮断薬、ジギタリス系の強心薬などとの併用は慎重におこないます。
  • 一部の安定剤(フェノチアジン系)や抗うつ薬(三環系)、抗菌薬のシプロフロキサシン(シプロキサン)やガレノキサシン(ジェニナック)との併用により、新たな不整脈が起こりやすくなります。

【使用にあたり】
  • 医師の厳格な管理のもとで使用しなければなりません。原則として入院のうえで用います。
  • 決められた飲み方、服用量を厳守してください。自分だけの判断で、量を減らしたり、急に飲むのをやめてはいけません。
  • 飲み忘れにも注意してください。万一飲み忘れた場合、2回分を同時に飲んではいけません。

【検査】

心電図検査、血液検査などを定期的に受ける必要があります。

【食生活】

不整脈には、とくべつ治療を必要としないものから、命にもかかわる重い不整脈まで、いろいろなタイプがあります。ごく軽い期外収縮は3人に1人の割合でみられるといわれ、その多くは薬による治療の対象となりません。喫煙や飲酒を控え、規則正しい生活をおくることが大切です。

【備考】
  • 不整脈の薬は、必ずしも予後の改善(長生き)につながらないので、安易に使用されることはありません。必要となるのは、生命に危険を及ぼすおそれのある不整脈、めまいや動悸など自覚症状が強く生活に支障があるとき、放置すると他の病気に影響する場合などです。薬による不整脈の治療は、必要最小限にするという考え方になっています。
  • 薬以外の治療も盛んにおこなわれています。発作性頻拍の根治療法ともいえる「カテーテルアブレーション」、失神をともなうような高度な徐脈には「ペースメーカー」の埋め込み、突然死につながる危険な不整脈には「植え込み型除細動器」も実用化されています。
効能 生命に危険のある下記の再発性不整脈で他の抗不整脈薬が無効か、又は使用できない場合。
  • 心室頻拍、心室細動。
用法 通常、成人にはソタロール塩酸塩として1日80mgから投与を開始し、効果が不十分な場合は1日320mgまで漸増し、1日2回に分けて経口投与する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 かえって脈が異常になることがあります。重い不整脈や心不全を起こす危険性もありますので、定期的に心電図検査を受けるようにしてください。

そのほか、めまい、ふらつき、動悸、頭痛、吐き気などがみられます。めまいやふらつきは、不整脈が原因のこともありますから、ひどいときはすぐに連絡してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 新たな不整脈..動悸、頻脈(120/分以上)、徐脈(50/分以下)、胸の痛みや違和感、めまい・ふらつき、立ちくらみ、気が遠くなる、失神。
  • 心不全..疲れやすい、息苦しい、息切れ、むくみ、急な体重増加、痰、ゼィゼィ、咳、頻脈。

【その他】
  • 動悸、徐脈、頻脈、息切れ
  • 頭痛、めまい、立ちくらみ
  • 吐き気、肝機能値の異常、高血糖

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。