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成分(一般名) レバミピド
製品例 ムコスタ点眼液UD2% ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 眼科用剤/その他/ドライアイ治療剤(ムチン産生促進剤)

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 涙の状態をよくし、目の乾燥を防ぐ目薬です。ドライアイの治療に用います。
作用

【働き】

涙は、目の乾燥を防ぎ、細菌やホコリから目を守る役目をしています。涙が減ると、目が乾いてゴロゴロしたり、目を開けているのがつらくなったりします。このような状態が眼球乾燥症候群、いわゆるドライアイです。ひどくなると、実際に目の表面が傷つき、角膜炎を引き起こすこともあります。

ドライアイの要因として、涙の量的不足にくわえ、涙の質も重要です。涙液は、三層になって目をおおっています。一番外側の油分の「油層」、中間の水分の「涙液層」、内側の粘液成分の「ムチン層」。この三層構造のバランスの乱れも、ドライアイの原因になるのです。

この目薬は、ドライアイ治療薬です。角膜と結膜に作用し、涙を構成しているムチンの産生を増やすことで、涙液を質的に改善します。涙の状態がよくなると、ドライアイにともなう諸症状が改善しますし、角膜炎の治癒にもつながるわけです。一般的なドライアイに用いるほか、シェーグレン症候群の眼症状にも有効です。

【臨床試験】

ドライアイの患者さんをクジ引きで分け、102人はこの薬を、別の103人はプラセボ(にせ薬)を点眼し、その効果を比較する試験がおこなわれています。効果の判定はフルオレセイン染色スコアによる合計点数の変化量でおこないます。この診断基準は点数が高いほど角膜障害が重いことをあらわし最大が15点です。

1カ月後に検査したところ、この薬を点眼していた人達の点数は平均3.7下がりました。一方、プラセボの人達は1.8しか下がりませんでした。この点眼薬のほうが大きく低下し、角膜障害がより改善したことが確かめられたわけです。とくに角膜に多くの障害がみられる高スコアの患者さんでは、下げ幅がたいへん大きく有用性が高いことが示されています。
特徴
  • ムチン産生促進作用をもつドライアイ治療薬です。既発売の胃炎治療薬のレバミピド錠(ムコスタ)と同一成分で、レバミピドのムチン増加作用と粘膜修復作用に着目し、点眼薬として新たに開発されたものです。保存剤を含まない1回使い捨ての無菌デイスポーザプルタイプです。
  • 標準的に用いられるヒアルロン酸点眼液(ヒアレイン)との比較試験で、同等以上の有効性が示されています。今後、ヒアルロン酸や人工涙液(マイティア、ソフトサンティア)とならび、主要なドライアイ治療薬として処方される機会が増えてくることでしょう。
注意
【診察で】
  • 今までに、薬で過敏症状やアレルギーを起こしたことのある人は医師に伝えてください。
  • 使っている薬を医師に教えてください。また、コンタクトレンズを使用している人も話しておきましょう。

【使用にあたり】
  • 点眼方法や点眼回数は説明書に従ってください。ふつう、1日4回、1回1滴点眼します。
  • 懸濁液ですので、点眼の直前に丸くふくらんだ部分を強くはじいて薬剤を分散させてください。
  • 1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをしないで1〜5分間そのまま閉じていてください。このとき、目がしらを指で押さえておくと鼻や口に薬液が回らず苦い思いをしなくて済みます。
  • 特別な指示がなければ1滴で十分です。うまく命中しなかったときだけ、もう1滴さすようにすればよいでしょう。
  • 点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意しましょう。
  • 点眼液が目の回りに付いたり、目からあふれ出たときは、清潔なガーゼやティッシュなどで拭き取ってください。
  • コンタクトレンズをしたまま点眼できますが、もし目に違和感を感じたときは医師と相談してください。
  • 1回使い捨ての製剤ですので、点眼後、残った液は容器といっしょに捨ててください。
  • 他の点眼薬と併用しているときは、5分間以上の間隔をあけて点眼してください。
  • 点眼口を上向きにして保管してください。下向きに保管すると沈殿物が点眼口に詰まるおそれがあります。

【食生活】

白色の懸濁液のため、点眼のあと視界が白くかすんで見えることがあります。数分から10分くらいで改善しますが、車の運転や危険をともなう機械の操作には十分注意してください。
効能 ドライアイ
  • [注意]涙液異常に伴う角結膜上皮障害が認められ、ドライアイと診断された患者に使用すること。
用法 通常、1回1滴、1日4回点眼する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 よくみられるのは味覚異常です。これは苦味をもつ薬の成分が鼻涙管を通り目から口に移行するためです。人によっては、苦味から食欲不振や吐き気をもよおすこともあるようです。苦味については、目がしらを押さえるなど決められた手順で点眼することである程度予防できると思います。

点眼時の一時的なかすみは心配ないでしょう。白色の懸濁液のためと考えられ、多くの場合数分で、長くても10分程度でよくなると思います。ただし、多くはありませんが、涙道閉塞と涙嚢炎が報告されています。涙目やかすみ目が続いたり、目や鼻の奥に違和感が残るようでしたら、早めに受診し医師と相談してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 涙道閉塞、涙嚢炎..涙目、涙がこぼれる、目やに、目や鼻の奥の違和感

【その他】
  • 苦味、味覚異常
  • 霧視(かすみ目、白く見える)、一時的な刺激感(しみる、痛み)
  • 目のかゆみ、充血、目やに、目や鼻の奥の違和感
  • 吐き気、胃の不快感、食欲不振

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。