概説 |
筋肉のコリをほぐし、痛みをやわらげるお薬です。 |
作用 | 筋肉を緊張させている神経をしずめる作用があります。また、筋肉の血流を改善します。そのような作用から、筋肉のコリやこわばりがとれて痛みがやわらぎます。
具体的には、痙性麻痺など筋肉がこわばる病気、あるいは、腰痛、手足のこわばり、ひどい肩こり、五十肩、緊張型頭痛などの治療に用いられています。 |
特徴 | 同類薬のなかでは、効き目が強いほうです。反面、副作用が少しでやすいので注意が必要です。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
- 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 肝臓や腎臓の悪い人は、慎重に用いる必要があります。とくに重い肝障害がある場合は、使用できません。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- 抗うつ薬のフルボキサミン(ルボックス、デプロメール)、および抗菌薬のシプロフロキサシン(シプロキサン)といっしょに飲んではいけません。併用により、この薬の血中濃度が上昇し、血圧がひどく低下するおそれがあります。
- 逆に、他の薬の影響で この薬の血中濃度が低下し効力が弱まる可能性もあります。たとえば、抗結核薬のリファンピシン(リファジン)、抗けいれん薬のカルバマゼピン(テグレトール)やフェノバルビタール(フェノバール)、ある種の抗エイズウイルス薬、さらにはセイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品などとの併用時です。
- 安定剤など脳に働きかける薬と併用すると、副作用がでやすくなります。また、高血圧の薬と併用すると、降圧作用が強まることがあります。服用中の薬は、医師に伝えておきましょう。
- 飲酒は控えてください。副作用が強まるおそれがあります。また、喫煙あるいは禁煙もこの薬の効き方に影響する可能性があります。

- 【使用にあたり】

- 症状によって、飲む量、飲み方が異なります。指示どおりに正しくお飲みください。

- 【食生活】

- 眠気がしたり、ふらついたりすることがあります。車の運転など危険な作業は控えてください。
|
効能 |
- 次の疾患による筋緊張状態の改善//頸肩腕症候群、腰痛症。
- 次の疾患による痙性麻痺//脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頸部脊椎症、脳性(小児)麻痺、外傷後遺症(脊髄損傷、頭部外傷)、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症。
|
用法 |
- 筋緊張状態の改善の場合..通常成人は、チザニジンとして3mg(錠剤の場合3錠、顆粒剤の場合1.5g)を1日3回に分けて食後に経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
- 痙性麻痺の場合..通常成人は、チザニジンとして1日3mg(錠剤の場合3錠、顆粒剤の場合1.5g)より服用を始め、効果をみながら1日6〜9mg(錠剤の場合6〜9錠、顆粒剤の場合3〜4.5g)まで漸増し、1日3回に分けて食後に経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
|
副作用 |
副作用でわりと多いのは、眠気、脱力感、ふらつきなどです。まれに、飲み始めに血圧がひどく下がることがあります。とくに、降圧薬や安定剤、抗うつ薬など他の薬を服用中の人、また高齢の人は十分に注意してください。
そのほかの重い副作用はまずありませんが、心不全や呼吸障害、肝障害なども報告されています。なにか普段と違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診するようにしましょう。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- ショック..気持ち悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、耳鳴り、息苦しい、胸苦しさ、めまい、脈が速い・弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
- 急激な血圧低下..強いふらつき、めまい、立ちくらみ、転倒。
- 心不全..息苦しい、息切れ、胸が苦しい、動悸、疲れやすい、むくみ、急な体重増加。
- 呼吸障害..息が苦しい、息切れ、ゼーゼーする。
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
 【副作用】
- 血圧低下。
- 眠気、頭痛。
- ふらつき、脱力感、だるい。
- 食欲不振、吐き気、口の渇き。
- 発疹、かゆみ。
|