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成分(一般名) イストラデフィリン
製品例 ノウリアスト錠20mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 抗パーキンソン剤/アデノシンA2A受容体拮抗薬/アデノシンA2A受容体拮抗薬

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 パーキンソン病のお薬です。レボドパの作用時間を延ばします。
作用

【働き】

パーキンソン病は、脳内のドパミンが不足し、手足がふるえたり体の動作が鈍くなる病気です。パーキンソン病の最も重要かつ基本的な薬はドパミン補充薬の“レボドパ”です。このレボドパの問題点として、長期服用により効き目が落ちる ということがあげられます。効いている時間が短くなり、次の服薬前に症状があらわれてしまうのです。専門的にウェアリング・オフ現象(wearing-off)、日本語で減衰効果などと呼ばれています。

このお薬は、そのようなウェアリング・オフ現象を改善します。つまり、レボドパが効いているオン時間を延ばし、薬効が切れるオフ時間を短くするのです。臨床試験で示された1日あたりのオフ時間の平均短縮時間は約1時間でした。さらに多めに服用することにより、オン時の運動能力改善効果も期待できます。単独ではなく、レボドパ含有製剤でコントロール不十分な場合に追加併用するようにします。

【薬理】

運動機能の低下をもたらす脳内GABA(γ-アミノ酪酸)を分泌する神経は、ドパミンにより抑制され、逆にアデノシンA2A受容体からの刺激で興奮します。通常はそれらのバランスが保たれているのですが、パーキンソン病ではドパミンが不足するので、アデノシンA2A受容体のほうが優勢になります。この薬は、アデノシンA2A受容体を阻害し、GABA神経の過剰興奮を抑制することで、アンバランスになった神経シグナル伝達を正常化すると考えられます。このような作用機序から、アデノシンA2A受容体拮抗薬と呼ばれています。

【臨床試験】

この薬を1日20mg飲む人と40mg飲む人、それにプラセボ(にせ薬)を飲む人の3つのグループに分かれ、それぞれの効き目を比較する試験がおこなわれています。参加したのはレボドパという基本薬で治療中の運動合併症を併発している進行期パーキンソン病の患者さん366人。効果の評価項目は、患者日記から計算した服用3カ月間の1日平均オフ時間(レボドパが効かない時間)の変化です。ほかにも、オン時(レボドパが効いている時間)の運動能力の改善具合を副次的な判断材料とします。ちなみに、参加者のオフ時間の1日平均は約6時間でした。

その結果、この薬を1日20mg飲んでいた人達のオフ時間は平均で約60分減少しました(6時間→5時間)。40mg飲んでいた人達も同様でした。一方、プラセボの人達は約15分の減少にとどまりました(6時間→5時間45分)。期待していたほどの差はでませんでしたが、この薬を飲んでいたほうが45分ほどオフ時間が短くなり、そのぶん体の動作時間が長くなることが確かめられたわけです。また、40mg飲んでいた人達では、レボドパが効いているオン時の運動能力改善効果も確認されました。
特徴
  • アデノシンA2A受容体拮抗薬と呼ばれる非ドパミン系の抗パーキンソン病薬です。既存のドパミン受容体やドパミン代謝系を作用点とするパーキンソン病治療薬とは作用のしかたが違います。世界に先駆け日本で初めて製造・販売が承認されました(海外での臨床試験がおもわしくなくアメリカでは承認が見送られました)。
  • 国内の臨床試験で、レボドパ治療中に出現するウェアリング・オフ現象のオフ時間の減少効果が確認されています。また、通常の2倍量(40mg/日)でオン時の運動能力の改善効果が示されました。レボドパ単独またはレボドパにくわえて他の抗パーキンソン病薬を1剤以上併用している場合でも使用可能です。1日1回の服用で服薬管理も楽そうです。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 妊娠中、もしくはその可能性のある人は申し出てください。妊娠中は使用できません。
  • 別の薬を使用している場合は、その薬を医師に教えてください。

【注意する人】

重い肝臓病のある人は使用できないことがあります。薬の代謝が遅れ、血中濃度が上昇するおそれがあるためです。ジスキネジアのある人は、症状悪化に注意が必要です。妊娠中は禁止です。

  • 適さないケース..重い肝臓病、妊娠中。
  • 注意が必要なケース..肝臓病、心臓病、ジスキネジア(首や手足の勝手な動き)のある人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

いろいろな薬と相互作用を起こしやすい性質があります。飲み合わせによっては、服用量を1日20mgまでに制限する必要があります。たとえば、アゾール系抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)、マクロライド系抗生物質のクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、C型慢性肝炎治療薬のテラプレビル(テラビック)、抗エイズウイルス薬のリトナビル(ノービア)などと併用する場合です。また、抗パーキンソン病薬のエンタカポン(コムタン)と併用のさいは、ジスキネジアの発現に注意が必要です。喫煙はこの薬の作用に影響する可能性があります。喫煙している人、あるいは禁煙をはじめる場合は医師に報告してください。

  • 飲み合わせに注意..イトラコナゾール(イトリゾール)、フルコナゾール(ジフルカン)、クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)、エリスロマイシン(エリスロシン)、テラプレビル(テラビック)、リトナビル(ノービア)、アトルバスタチン(リピトール)、ジゴキシン(ジゴシン)、エンタカポン(コムタン)など。

【使用にあたり】
  • 飲み方は医師の指示通りにしてください。通常は1回1錠(20mg)を1日1回服用します。症状によっては、運動能力の改善効果を期待して1回2錠(40mg)まで増量可能です。ただし、肝臓の働きが相当に落ちている人、あるいはある種の薬と併用している場合は1回1錠(20mg)を限度とします。食事と関係なく飲めますが、飲み忘れのないように決められた時間に規則的に服用しましょう。
  • 基本薬のレボドパ製剤と併用します。レボドパ製剤には、ドパストン、ドパゾール、マドパー、イーシー・ドパール、ネオドパゾール、ネオドパストン、メネシットなどがあります。

【妊娠・授乳】

おなかの赤ちゃんの発育に悪い影響をおよぼすおそれがあります。そのため、妊娠中の服用は禁止されています。

【食生活】

眠気やめまいを起こすことがあります。因果関係ははっきりしませんが、前兆のない突発的な睡眠発作も報告されているようです。車の運転や高所作業など危険をともなう作業は避けてください。
効能 レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるウェアリングオフ現象の改善
  • 注意:レボドパ含有製剤の投与量及び投与回数の調節を行ってもウェアリングオフ現象が認められる患者に対して使用すること。
用法 本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。通常、成人はイストラデフィリンとして20mgを1日1回経口服用する。なお、症状により40mgを1日1回経口服用できる。
  • 注意1:患者のオン時の運動機能の改善を期待する場合、40mgを1日1回経口服用できる。ただし、40mgでは、20mgを上回るオフ時間の短縮効果は認められていない。
  • 注意2:以下の患者では本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1日1回20mgを上限とすること。

    (1)中等度の肝障害のある患者

    (2)CYP3A4を強く阻害する薬剤を服用中の患者

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 併用薬のレボドパによるものを含め、副作用で一番多いのはジスキネジアまたはジスキネジーと呼ばれる不随意運動です。手足や首、顔などが意志とは関係なく勝手に動いて困ります。比較的軽い症状ですむようですが、つらいときは早めに受診し医師とよく相談してください。

次に多いのは、幻視や幻覚、妄想、せん妄、不安感、精神変調などの精神障害です。とくに幻視や幻覚を起こすことがが多く、たとえば現実にはいない不快な虫が見えたりします。ほかにも、人によっては便秘や吐き気、傾眠、体重減少などがあらわれることがあります。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 幻視、幻覚、妄想、せん妄、不安などの精神障害..現実でない虫や生き物が見える、非現実な体験、誤った思い込み、もうろう状態、興奮、混乱状態、行動がエスカレートする。

【その他】
  • ジスキネジア(手足や首、顔などが勝手に動く)
  • 便秘、吐き気、食欲減退、体重減少
  • 眠気、眠りがち、めまい、起立性低血圧

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。