概説 |
てんかんのけいれん発作を予防するお薬です。 |
作用 | 脳神経の興奮を防いで、てんかん発作を予防します。ふつう、他の薬が効ないときに第二選択されます。 |
特徴 | 古くからの抗てんかん薬です。フェノバルビタールに類似した抗けいれん作用を示します。 |
注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
- 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。
- 妊娠中の人は、医師にお伝えください。
 【注意する人】
- 適さないケース..急性間歇性ポルフィリン症。
- 注意が必要なケース..心臓病、肝臓病、腎臓病、甲状腺機能低下症、呼吸機能の低下している人、高齢の人など。
 【飲み合わせ・食べ合わせ】
- いろいろな薬と相互作用を起こしやすい性質があります。飲み合わせによっては、この薬の作用が強まり、副作用がでやすくなります。逆に効果が弱くなってしまうこともあります。服用中の薬は必ず医師に報告しておきましょう。
- 飲酒は控えてください。副作用が強まるおそれがあります。
 【使用にあたり】
- 飲む量や回数を必ず守ってください。ふつう、少量から開始し、効果や副作用をチェックしながら徐々に増量していきます。適量が決まったら、血中濃度を常に一定に保たなければなりません。用法用量を守ることが大切です。
- てんかんの治療においては、服用が長期になるものです。医師の指示どおりに飲み続けるようにしてください。自分だけの判断で急にやめてしまうと、重いけいれん発作を起こすおそれがあります。飲み忘れにも気をつけましょう。
 【食生活】
- 規則正しい生活を守りましょう。
- 眠気を催したり、注意力・集中力・反射運動能力が低下することがあります。車の運転など危険な作業は避けてください。

- 【妊娠授乳】

- 妊娠中は慎重に用いる必要があります。妊娠出産を予定している女性は、事前に医師と相談しておくとよいでしょう。医師と十分な打ち合わせをし、計画的に妊娠・出産することで、安全性が高まります。
 【その他】
- 副作用の予防に、ビタミンDや葉酸と併用することがあります。
- てんかんの原因そのものを治せる薬はありません。多くの場合、予防的に長く飲み続ける必要があります。けれど、必ずしも減量・中止ができないというわけではありません。発作が長期間なければ、医師の管理のもと時間をかけてゆっくりと減量していくことも可能です。
|
効能 |
- てんかんのけいれん発作..強直間代発作(全般けいれん発作、大発作)、焦点発作(ジャクソン型発作を含む)。
- 精神運動発作。
- 小型(運動)発作〔ミオクロニー発作、失立(無動)発作、点頭てんかん(幼児けい縮発作、BNSけいれん等)〕。
|
用法 |
プリミドンとして、通常成人は治療初期3日間は1日250mgを就寝前に経口服用する。以後3日間ごとに250mgずつ増量して、症状によっては発作の消長を考慮して、1日量1,500mgまで漸増し、2〜3回に分割経口服用する。なお、必要によっては1日量2,000mgまで増量することができる。小児に対しては、治療初期3日間は1日125mgを就寝前に経口服用する。以後3〜4日間ごとに125mgずつ増量して、次の標準服用量まで漸増し2〜3回に分割経口服用する(症状によっては発作の消長を考慮して、さらに増量してもよい)。
- 〜2歳 250〜500mg。
- 3〜5歳 500〜750mg。
- 6〜15歳 750〜1,000mg。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
|
副作用 |
てんかんの薬を、自分の判断で急に中止すると、反動で重い発作を起こしてしまうおそれがあります。用法用量を守り規則正しく飲むことが重要です。
重い副作用はめったにありませんが、もし、発疹がでたり発熱したときは、すぐ医師に連絡してください。ごくまれですが、重い皮膚症状へ進展することがあります。また、長く続けていると、骨が弱ってくることがあります。定期的に各種の検査を受けるようにしてください。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
- 再生不良性貧血..だるい、動悸、息切れ、発熱、喉の痛み、皮下出血(血豆・青あざ)や歯肉からの出血。
- 依存..長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなる。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがある(徐々に減量すれば大丈夫)。
 【その他】
- 吐き気、吐く
- 発疹、発赤
- 眠気、注意力・集中力・反射運動能力の低下、気分の変化、もうろう状態
- 骨が弱くなる
|